BtoBメルマガの作り方|成果を出す4ステップとコツ【実際のメルマガ本文も公開】


メルマガ担当になったけど、何から手をつけていいか分からない
配信はしているものの、開封率やクリック率が低くて成果が見えない
毎回のネタ探しや作成に時間がかかり、運用が続かない
BtoBマーケティングにおいて、「メルマガ(メールマガジン)」は、低コストで継続的に顧客と接点を持てる、非常に強力なナーチャリングの手段です。
ただし、メルマガは、ただ情報を送るだけでは成果につながりません。戦略的な「企画」、読者の心をつかむ「作成」、最適な「配信」、そしてデータに基づく「分析・改善」というサイクルを回すことが不可欠です。
本記事では、BtoBメルマガの成果を最大化するため、企画から具体的な作成のコツ、法律遵守の注意点、AIを活用した効率化まで、4つのステップで網羅的に解説します。
実際にferretマーケチームが配信したメルマガも公開。現場で使えるノウハウを詰め込んでいますので、ぜひ実務の参考にしてください。
メルマガとは?BtoBマーケティングにおける目的と役割
まず、BtoBマーケティングにおいてメルマガがどのような役割を果たすのか、その基本的な定義と目的を整理します。
メルマガの定義とBtoBでの価値
メールマガジン(メルマガ)とは、メールアドレスを登録した見込み客や既存顧客に対して、企業側から定期的または不定期に情報を配信するマーケティング手法です。
BtoBビジネスは、BtoCと比べて検討期間が長く、購入決定までに複数人が関与する複雑なプロセスをたどる傾向があります。そのため、一度接点を持った見込み客に、忘れられないように継続的な情報提供を行い、信頼関係を構築することが非常に重要です。
メルマガは、この「継続的な関係構築」を低コストで実現できるため、BtoBマーケティングにおけるナーチャリング戦略の中核を担います。
関連記事:メールマーケティングの始め方5ステップ!初心者でも成果を出すコツと例文
メルマガ配信の主な目的(ナーチャリング/商談化)
BtoBメルマガの目的は、大きく「ナーチャリング」と「商談化」の2つに分けられます。
- ナーチャリング(顧客育成)
まだ購買意欲が明確でない「潜在層」や「準顕在層」の見込み客に対し、お役立ち情報、業界トレンド、ノウハウなどを提供し続けます。
これにより、自社を「その分野の専門家」として認知してもらい、信頼関係を深めていきます。すぐには商談につながらなくても、顧客が将来的に課題解決を考えた際に、真っ先に自社を思い出してもらう状況を作るのが狙いです。
関連記事:リードナーチャリングとは?手法5選と実践の手順をBtoB事例で解説
- 商談化(ホットリードの選別)
ナーチャリングを続ける中で、料金ページの閲覧、導入事例のダウンロードなど、検討度が高まっていそうな行動を示した「購買意欲の高い見込み客(ホットリード)」を選別します。
メルマガをきっかけとして、具体的なサービス紹介、セミナー案内、無料相談など、次の行動につながるCTA(行動喚起)へ誘導するのも重要な目的です。
関連記事:営業に喜ばれるホットリードとは?自社に合う作り方・見つけ方・育て方
メルマガとステップメールの違い
メルマガと似た手法に「ステップメール」があります。メルマガとステップメールがどう違うのか、押さえておきましょう。
- メルマガ
「今週のブログまとめ」「新機能のお知らせ」「セミナーのご案内」など、配信時点での最新情報を、配信者が決めたタイミングでリスト全体または特定のセグメントに一斉配信する手法です。
- ステップメール(シナリオメール)
「資料ダウンロード」「セミナー申込」など、顧客の特定のアクションを起点(トリガー)として、あらかじめ設定したシナリオに沿って自動的にメールを配信する手法です。 例:3日後に活用事例、7日後に別セミナー案内
メルマガとステップメールは、どちらか片方を実施するというものではなく、併用するのが効果的です。
「資料ダウンロード」直後にはステップメールで自動的にフォローアップしつつ、並行して週に一度のメルマガで継続的な関係性を維持する、といった戦略がとられます。
関連記事:ステップメールとは?BtoBのシナリオ例とツールの選び方を解説
成果を出すメルマガの作り方【4ステップの全体像】
メルマガ運用は「配信して終わり」ではありません。成果を出すためには、以下の4つのステップを継続的に回していくことが不可欠です。
- 企画(目的・KPI・ターゲットの明確化)
- 作成(件名・本文・HTMLデザイン)
- 配信(配信設定・リスト管理・配信日管理)
- 分析と改善(効果測定・A/Bテスト)
ステップ1:企画(目的・KPI・ターゲットの明確化)
「誰に」「何を伝え」「どんな行動」を起こしてほしいのかを設計します。また、その成果を測るための指標(KPI)もここで定めます。
ステップ2:作成(件名・本文・HTMLデザイン)
企画に基づき、読者の受信箱で埋もれない「件名」と、クリックを促す「本文」、そして読みやすい「デザイン」を作成します。
ステップ3:配信(配信設定・リスト管理・配信日管理)
作成したメールを、「適切な相手」に「適切なタイミング」で届けます。誤送信防止や法律遵守のための最終チェックもここで行います。
ステップ4:分析と改善(効果測定・A/Bテスト)
配信結果のデータを分析します。「開封率」「クリック率」など、あらかじめ決めたKPIから課題を特定し、次の「企画」や「作成」に活かすための改善策を立てます。
【ステップ1】企画 ― 読者を動かすメルマガ設計図
やみくもにメルマガを作って配信しても、見込み顧客の心は動かせません。
感覚的に書き始めるのではなく、まずは設計図をしっかり作りましょう。
ここで決めるべきは
- メルマガを送る目的
- CTA・CVポイント
- 内容・配信先
- いつまでに何通送るのか
- メルマガ送付後のアプローチ
目的とCTA・CVポイントを明確にしよう
そのメルマガを配信する「ゴール」は何かを明確に定義します。ゴールが曖昧だと、CTA(行動喚起)も曖昧になり、読者は何をすべきか分からず離脱してしまいます。
- NG例:製品について知ってもらう。
- OK例:新機能紹介ページの閲覧数を増やす。
- OK例:来月開催するウェビナーに申し込んでもらう。
- OK例:ホワイトペーパーをダウンロードしてもらう。
- OK例:無料相談に申し込んでもらう。
目的が明確であれば、その目的を達成するためのCTA(CVポイント)が自ずと決まります。
内容と配信先を明確にしよう
送付予定のコンテンツを確認し、「どんな内容を」「誰に」送るかを明確にします。
件名や本文、配信リストは後で決めます。まずはこの粒度で方向性を定めましょう。
- どんな内容を:10月29日開催のセミナー集客メール
- 誰に:MAツールの導入を検討し始めたばかりで、何から始めればよいか分からないマーケティング担当者
前のセクション「目的とCTA・CVポイントを明確にしよう」で決めたコンテンツを「どんな内容を」に、そのコンテンツのターゲットを「誰に」に当てはめてください。
KPI(開封率・クリック率・CVR)の設計方法
目的を達成できたかを測定するためのKPIを設定します。次のような指標を見るのが一般的です。
- 開封率:メルマガがどれだけ開封されたかを示す割合。件名や配信タイミングの評価指標となる。
- クリック率 :メルマガ本文中のリンクがどれだけクリックされたかを示す割合。本文の構成やCTAの魅力度の評価指標となる。
- コンバージョン率(CVR):リンクをクリックした後、目的(セミナー申込、資料DLなど)を達成した割合。CTAと遷移先LP(ランディングページ)のマッチ度の評価指標となる。
まず、これらの数値を設定し、業界平均と比較しながら自社の基準を作りましょう。メルマガごとに成果を記録するスプレッドシートを作成したり、MAツールの管理画面を確認したりして、チームで成果を共有できる仕組みを整えることが重要です。
【ステップ2】作成 ― 件名・本文・構成のコツ(テンプレ付き)
企画が固まったら、いよいよメルマガの作成です。読者の時間を奪うという意識を持ち、簡潔で価値のあるコンテンツを目指します。
件名を決めよう:開封率を高める作り方と成功パターン
読者はまず「件名」を見て、そのメールを開くかどうかを瞬時に判断します。受信箱に並ぶ多数のメールの中で、いかに「自分ごと」だと思わせるかが勝負です。
心を動かすのに効果的なパターンがありますので、ご紹介します。
開封率を高める件名のパターン
具体性・数字
×「マーケター必見のノウハウ」
◎「【事例】メルマガのクリック率を3倍にした件名の法則」
ターゲットの明示
×「新機能のお知らせ」
◎「【製造業のDXご担当者様へ】見積業務を80%削減する新機能」
メリットの提示
×「セミナー開催のご案内」
◎「なぜ、あのBtoB企業は3ヶ月で商談数を2倍にできたのか? 4/10開催セミナー」
緊急性・限定性
×「ウェビナー申込受付中」
◎「【本日17時締切】MA導入実践ウェビナー、残席わずか」
疑問形・問いかけ
×「コンテンツマーケティングの基本」
◎「まだ「勘」で記事を書いていませんか? データに基づくコンテンツ作成術」
本文を作ろう:クリック率を高める基本構成とCTA配置【テンプレ】
件名で開封してもらえたら、次は本文で「クリック」してもらう必要があります。
BtoBの読者は忙しいため、一目で要点が分かる構成が好まれます。
クリック率を高める基本構成(例)
ヘッダー
企業ロゴ、シンプルな挨拶。(例:「株式会社〇〇メルマガ」)リード(導入文)
なぜこのメールを送ったのか、読者にどんなメリットがあるのかを簡潔に伝えます。ボディ(本文)
メインのコンテンツ。
長文は避け、箇条書きや小見出しを使って視覚的に読みやすくします。伝えたいことが複数ある場合は、「今週のおすすめ記事」「セミナー情報」のようにブロック分けします。CTA(行動喚起)
メルマガの「目的」となるアクション(申込、DL、閲覧)へ誘導するリンクです。- 位置
読者が本文を読み終える前、ファーストビューに一つ目を配置するのが効果的です。CTAは1つだけでなく複数盛り込みましょう。当社ではファーストビューと文末につけています。 - デザイン
単なるテキストリンクより、目立つ色の「ボタン」形式が推奨されます。 - 文言
「詳細はこちら」よりも「【無料】ノウハウ資料をダウンロードする」のように、具体的な行動を書きます。 できるだけ行動のハードルを下げるというのもテクニックです。例えば、当社では「セミナー申し込み」としていCTAを「とりあえず視聴予約する」に変えたところ、セミナーの集客数を増やすことができました。
フッター(署名)
発行者情報(会社名、住所、電話番号)、配信停止(オプトアウト)用のリンクを必ず記載します。※法律で義務付けられています
→具体的なメルマガ本文については『【Tips】ferretマーケのメルマガ送付事例を公開!』の章を参考にしてみてください!
配信前に必須!「校正・誤字脱字」チェックリスト
一度配信したメールは取り消せません。誤字脱字やリンク切れは、企業の信頼を大きく損ねます。必ずセルフチェックまたはダブルチェックを行いましょう。
✓ 誤字・脱字はないか(特に件名と見出し)
✓ 宛名(会社名・氏名)の差し込みは正しいか
✓ 日付、曜日、時刻に間違いはないか
✓ 本文中のすべてのリンク(CTA、画像含む)は正しく遷移するか
✓ 配信停止リンクは正しく機能するか
✓ 発行者情報は明記されているか
✓ 数字やデータに間違いはないか
✓ (HTMLメールの場合)PCとスマートフォン両方でレイアウト崩れはないか
テキストメール・HTMLメールどちらがいいか?
メルマガには「テキストメール」と「HTMLメール」があります。
結論として、現在BtoBマーケティングではHTMLメールが主流です。
「HTML」というと、コーディングの知識が必要に聞こえますが、現代のMAツールやメール配信ツールは、専門知識がなくてもパワーポイントのようにドラッグ&ドロップでHTMLメールを作成できる「ノーコードエディタ」が標準搭載されています。難しそうとけ敬遠されていた方も、ぜひこの機会にHTMLメールの作成に挑戦してみてください。
- テキストメール
文字どおりテキストのみのメール。作成が簡単で、受信環境に左右されにくいのがメリットです。
- HTMLメール
Webページのように画像やボタン、文字色を使えるメール。視覚的に訴求でき、ブランドイメージを伝えやすいのがメリットです。また、「開封率」はHTMLメールに埋め込まれた画像(計測タグ)によって計測されるため、分析を重視する場合はHTMLが必須です。
【ステップ3】配信 ― 最適な「届け方」
誰に、いつ届けるか。作成したコンテンツの効果を最大化するためのステップです。
配信セグメントを決めよう
ステップ1の企画段階で決めた「誰に」に基づき、配信リストを絞り込みます。これがセグメント配信です。
セグメントの例
- 属性別:業種、役職、企業規模
- 行動履歴別:特定の資料をダウンロードした人、特定のセミナーに参加した人
- 検討フェーズ別:まだ情報収集段階の人(お役立ち情報)、比較検討段階の人(導入事例)
MAツールを活用すると、これらの条件でリストを簡単に抽出できます。セグメントのやり方が下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
関連記事:セグメント配信とは|一斉配信から脱却するステップと成功事例
なお、全員に同じ内容を送る「一斉配信」は、配信数が増えるためCV数は期待できますが、読者にとって不要な情報となり、配信停止率を高める原因になります。
一斉配信は、見込み顧客に不要な情報が送られすぎないよう、配信頻度や内容を考慮して適度に活用しましょう。
配信時間・頻度を決めよう
「最適な配信頻度と時間帯は?」これは、メルマガに携わる全マーケターの悩みです。
結論から正直に申し上げると、会社によって異なります。筆者の経験や他社のマーケターから聞く限り、最適解は本当にまちまちです。
とはいえ、一般的に効果が高いとされる時間帯や頻度はあります。まずはこれらから始めて、配信を重ねる中で自社のターゲットの業種・役所に最適な時間を見つけていくのがおすすめです。
- 配信時間
BtoBメルマガが読まれやすい「ゴールデンタイム」は、火曜日〜木曜日の午前10時〜12時、または午後14時〜16時です。
月曜は週明けの会議、金曜は週末の追い込みで忙しいため避けるのが無難です。また、始業直後(9時台)や昼休み(12時台)、退勤間際(17時以降)はメールチェックが後回しにされやすい傾向があります。
- 配信頻度
高すぎると「しつこい」と配信停止され、低すぎると「忘れられ」ます。BtoBでは、週に1回または2週間に1回の頻度が一般的とされています。
リストクレンジングと配信停止対応の基本
配信リストの質は、メルマガの到達率に直結します。定期的なリストクレンジングと配信停止対応を心がけましょう。
- リストクレンジング
配信エラー(ハードバウンス)になったアドレスや、長期間まったく開封していないアドレスは、定期的に配信リストから除外(または別セグメントに移動)します。エラー率が高いまま配信を続けると、送信元サーバーの評価が下がり、迷惑メールフォルダに入りやすくなります。
- 配信停止(オプトアウト)
読者からの配信停止依頼には、迅速に対応しなければなりません(特定電子メール法)。MAツールや配信ツールを使っていれば、読者がフッターのリンクをクリックするだけで自動的に停止処理が完了します。
配信前チェックリスト(誤送信・法務・リンク確認)
ステップ2の『配信前に必須!「校正・誤字脱字」チェックリスト』に加え、配信システム設定の最終確認を行いましょう。
✓ 宛先リスト:送るべきセグメントは正しく設定されているか?(絶対に間違えてはいけない最重要項目)
✓ テスト配信:主要な環境(PC/スマホ/Outlook/Gmail)で表示崩れやリンク切れはないか?
✓ 配信日時:予約設定の日時は正しいか?(AM/PMの間違いに注意)
✓ 法務確認:特定電子メール法に基づく記載(発行者名、配信停止リンク)は含まれているか?
✓ 差し込み項目:「〇〇様」などの差し込み設定は正しく動作するか?(テスト配信で確認)
【ステップ4】分析・改善 ― メルマガ成果を最大化する運用術
メルマガは「配信したら終わり」ではなく、「配信してからがスタート」です。データを分析し、改善を繰り返すことで成果を高めていきます。
4つの主要指標を見よう(開封率・クリック率・CVR・配信停止率)
最低限、以下の4つの指標を定点観測します。数字の見方と改善方法と合わせて解説します。
開封率
計算式:(開封数 ÷ 配信成功数) × 100
低い場合、件名に魅力がない、配信タイミングが悪い、またはターゲットとトピックがずれている可能性があります。
クリック率 (CTR)
計算式:(クリック数 ÷ 配信成功数) × 100
低い場合、本文の構成が読みにくい、CTAが魅力的でない、または本文の内容が読者の期待とずれている可能性があります。
コンバージョン率 (CVR)
計算式:(コンバージョン数 ÷ クリック数) × 100
低い場合、メルマガの誘導内容と、遷移先のLP(ランディングページ)の内容に一貫性がない可能性があります。例えば、メルマガでは「簡単」と煽ったのにLPが専門的すぎるなど。
配信停止率 (Unsubscribe Rate):
計算式:(配信停止数 ÷ 配信成功数) × 100
この数値が急に高くなった場合、配信頻度が高すぎる、内容がターゲットの興味と合致していない、など根本的な企画の見直しが必要です。
メルマガのネタになるコンテンツとは?
運用で最もつまずきやすいのが「ネタ切れ」です。
どのようなものがメルマガのネタになるのか、リストアップしました。自社でまだ送っていないコンテンツが眠っていないか、再確認してみてください。
- オウンドメディアの人気記事(リライトしてアップデートしたり、要約して改めて記事を紹介する)
- 導入事例の紹介
- ホワイトペーパー(お役立ち資料)の紹介
- 開催予定のセミナーやイベントの告知
- 業界の最新ニュースやトレンドの解説(自社独自の視点を加える)
- 営業部門によく寄せられる「お客様からの質問(FAQ)」への回答
継続運用のコツ
メルマガを継続的に作成・配信するには、かなりの労力が必要です。
運用を続けるための工夫をご紹介します。できそうなものから取り入れてみてください。
- コンテンツカレンダーの作成:最低でも1ヶ月先までの配信計画(日付、テーマ、担当者)を立てます。複数担当者でメルマガを配信する場合、送付時間が重複する事故を防げます。
- AIの活用:AIツールで件名のアイデア出しや本文のドラフト作成を効率化します。
- テンプレート化:「セミナー告知用」「ブログ紹介用」などのテンプレートを用意し、作業時間を短縮します。
【Tips】メルマガ担当者が守るべき法律と信頼性対策
メルマガ配信は、便利な反面、法律違反や情報漏洩のリスクを伴います。企業の信頼を守るために、以下の点は必ず遵守してください。
特定電子メール法(オプトイン・表示義務・オプトアウト)
違反すると罰則の対象となりますので、必ずおさえておきましょう。
- オプトイン(事前同意)
原則として、あらかじめ配信に同意した相手にしか送ってはいけません。フォーム送信時に「プライバシーポリシー」に同意するのチェックボックスにチェックを入れてもらうなど、あらかじめ同意をとっておきましょう。
- 表示義務
メール本文中に、送信者の氏名または名称、住所、連絡先(電話番号やメールアドレス)を明記する必要があります。
- オプトアウト(配信停止)
受信者がいつでも簡単に配信停止できる手段を提供し、その旨を明記しなければなりません。メルマガのフッターなどに配信停止フォームへのリンクを設置しておきましょう。
SPF/DKIM/DMARCの設定手順と到達率向上
SPF/DKIM/DMARC、これらは「送信ドメイン認証」技術と呼ばれます。簡単に言えば、「このメールは確かに〇〇社(自社)から送られた本物のメールであり、なりすましではありません」と受信側サーバーに証明するための設定です。
これらの設定がないと、迷惑メールと誤判定されて届かない可能性が高まります。設定は複雑なため、MAツールやメール配信ツールのサポートデスク、または社内のIT部門に相談して、必ず設定を行ってください。
【Tips】ferretマーケのメルマガ送付事例を公開!
ferretマーケチームで実際に送付したメルマガをご紹介します。
内容や構成の参考になりましたら幸いです。
- ホワイトペーパーメルマガ
- セミナー集客メルマガ
- サービス紹介メルマガ
ホワイトペーパーメルマガ
件名: 【無料DL】MAツールの更新・値上げ時にやるべきたった1つのこととは?【費用対効果を可視化しませんか?】
このメルマガの構成は以下の通りです。
- 問題提起
- ホワイトペーパーのベネフィット・内容紹介
- こんな方におすすめ
- CTA(資料をダウンロードする)
ワークシート型のホワイトペーパーの紹介だったため、実務のどんなシーンで活用できるのか、リアルな課題を伝えるを意識しました。
自分の実際の体験を盛り込むことで、同じような境遇の方に「自分ゴト」してもらえるように工夫しました。
セミナー集客メルマガ
件名:明日開催|上場企業が語る!MA乗り換えで年間200万円削減できたわけとは?【エキサイト社登壇】

このメルマガの構成は以下の通りです。
- 問題提起
- 解決方法
- 本ウェビナーで学べること
- こんな人におすすめ
- 開催概要
- CTA(とりあえず視聴予約
件名については、いつ開催かを最初に盛り込むようにしています。「明日開催」と前日に送付することで、参加を促すようにしてます。
本セミナーは、当社サービスのご利用企業様に登壇いただいく事例セミナーのため、ストーリー性を伝えることで、自分ゴト化を促すことを意識しています。
サービス紹介メルマガ
件名:記事を何本作れば成果が出るか、見えていますか?

このメルマガの構成は以下の通りです。
- 問題提起
- 解決方法としてサービスを提示
- CTA(記事初期戦略設計サービス資料を見てみる)
サービス資料は顕在層へのアプローチになりますので、CV数を期待して送付しているものではなりません。BtoBの場合は、企業の都合で急にツール・サービスが必要となることが多々ありますから、そうしたタイミングを逃さないために定期的に送付しています。
工夫していることとしては、件名です。「記事を何本作れば成果が出るか、見えていますか?」と(何本なんだろう?そういえばうちはそんなに本数ないかも?)と課題に気づいてもらえるような問いかけを意識しています。
【Tips】AIを使ったメルマガ作成効率術【プロンプト付】
メルマガ運用の「リソース不足」はAIで解決できる時代になりました。
- コンテンツ企画と切り口のアイデア出しプロンプト
- 開封率アップを狙う「件名」を複数パターン作成するプロンプト
- 「本文のたたき台」を数分で生成するプロンプト
- メールの件名・本文を校正・リライトするプロンプト
なお、当社の「ferret One for MA」には、BtoBマーケティングに最適化されたAIアシスタントを搭載しています。プロンプトの調整は不要で、マーケティング業務をスムーズに進められます。ぜひご検討ください。
→ferret One for MAのサービス紹介資料はこちら
コンテンツ企画と切り口のアイデア出しプロンプト
メルマガで配信するテーマや切り口を、読者の興味関心に沿って多角的に発想してもらうためのプロンプト例です。
あなたはBtoBマーケターです。
ターゲットは「●●業界のマーケティング担当者」で、
目的は「見込み顧客との関係構築・ナーチャリング」です。
以下の条件で、メルマガに使えるコンテンツ企画と切り口アイデアを10個提案してください。
【条件】
自社の目的:●●(例:リード育成/顧客との接点維持/サービス理解促進 ) 読者が抱える課題:●●(例:「社内でマーケティングを進めたいが知識がない」「リード獲得が伸び悩んでいる」 ) コンテンツ形式:●●(例:ノウハウ解説、事例紹介、トレンド共有、アンケート結果紹介、動画紹介など ) 各アイデアには「想定タイトル」「狙い」「読者のベネフィット」を明記してください。【出力フォーマット】
タイトル: 狙い: ベネフィット:
開封率アップを狙う「件名」を複数パターン作成するプロンプト
開封率を高めるための件名を、複数トーン・目的別に生成してもらうためのプロンプト例です。
あなたはBtoBメルマガの編集者です。
以下の内容を伝えるメールの「件名案」を10個考えてください。
【前提】
メールのテーマ:●●(例:リード獲得を加速させるウェビナー開催のお知らせ) ターゲット:●●(例:マーケティング担当者/決裁者) 目的:●●(例:開封を促すこと。クリックよりもまず「開けたくなる」ことを重視。)【出力フォーマット】
共感・課題喚起型: 数字・データ活用型: 限定・希少性訴求型: トレンド・新情報型: ベネフィット訴求型: 疑問・意外性型: パーソナライズ型(例:「●●業界の方へ」): 短く印象的なフレーズ型: ストレート告知型: 編集者おすすめ型(理由も明記):
「本文のたたき台」を数分で生成するプロンプト
メルマガ本文の骨組み・流れを自動生成してくれるプロンプト例です。
あなたはBtoBマーケティング担当者です。 以下の条件をもとに、メルマガ本文のたたき台を作成してください。
【条件】
メールの目的:●●(例:資料ダウンロード促進/ウェビナー申し込み促進/新機能のお知らせ) 読者ターゲット:●●(例:BtoBマーケティング担当者(課題:社内にノウハウがなく施策が止まっている) 本文のトーン:●●(例:親しみやすく、かつビジネスらしい) CTA(行動喚起):●●(例:資料ダウンロード、イベント申込、問い合わせ など)【出力フォーマット】
件名案(3案):
本文:
① 冒頭(共感・課題提示) ② 中盤(解決策・提供価値) ③ 結び(行動喚起+締めの一文)
最後に:本文の構成意図を100文字で解説
メールの件名・本文を校正・リライトするプロンプト
既存のメルマガ文面を、読みやすく・効果的にブラッシュアップしてもらうためのプロンプト例です。
以下のBtoBメルマガ文面を校正・リライトしてください。
【タスク】
読みやすく自然な日本語に整える 専門的すぎる表現は簡潔化 開封率・クリック率を高める要素を強化(例:ベネフィット強調、CTA明確化) トーンは「親しみ×信頼感」を重視 校正後の文章と、改善ポイントのコメントを両方出力【出力フォーマット】
▼修正文
(ここに改善後の件名・本文)
▼改善ポイント
・〜を具体化
・〜の表現を柔らかく修正
・〜を冒頭に移動して関心喚起 など
まとめ
メルマガの作り方は、基本の流れを一度覚えれば難しくありません。絶対の正解もありません。
本当に重要なのは、企画(誰に、何を伝えるか)と分析・改善(PDCAを回すこと)です。
メルマガ運用で成果を出すには、セグメント配信、HTMLメールの作成、効果測定、ステップメールとの連携など、多くの作業が必要です。
もし「現在のツールが複雑で使いこなせない」「GmailやBCC配信に限界を感じている」「本格的にMAツールを導入・乗り換えたい」とお考えなら、ぜひ当社のMAツールをご検討ください。







