ステップメールとは?BtoBのシナリオ例とツールの選び方を解説


獲得したリードがなかなか商談につながらない
手動でのメールフォローが追い付かず、多くのリードが休眠してしまっている
展示会やWebサイトから多くのリード情報を集めても、その後のアプローチを効率的に進められなければ、貴重なビジネスチャンスを逃してしまいます。特にBtoBでは検討期間が長く、顧客との関係性を継続的に構築することが不可欠です。
この記事では、そうした課題を解決するために有効な手法である「ステップメール」について、基礎知識からBtoB特有の活用法、成果を出すためのシナリオ例、そして自社に最適なツールの選び方まで、マーケティング担当者の視点で徹底的に解説します。
ステップメールとは?見込み客を商談化する自動アプローチの仕組み
ステップメールは、BtoBマーケティングにおける「リードナーチャリング(見込み客育成)」を自動化・効率化するための重要な手法です。まずは、その定義と役割、そして混同されがちな「メルマガ」との違いを明確にしましょう。
ステップメールの定義と目的
ステップメールとは、あらかじめ作成しておいた複数のメールを、設定したシナリオ(順序・配信間隔)に沿って、特定の行動(トリガー)を起点に自動で順次配信する仕組みを指します。
その目的は、リードナーチャリングです。
例えば、「資料Aをダウンロードした人」をトリガーに設定した場合、
- 1通目(直後):資料ダウンロードのお礼と、資料の補足情報
- 2通目(3日後):資料Aに関連する導入事例の紹介
- 3通目(7日後):関連する別資料(ホワイトペーパー)やセミナーの案内
- 4通目(14日後):個別相談会やデモの案内
このように、顧客の興味・関心が高まった瞬間を捉え、段階的に有益な情報を提供し続けることで、見込み客との関係性を構築し、徐々に購入や商談への意欲を高めていくことができます。
メルマガ(メールマガジン)との違い
ステップメールとよく比較されるのが「メルマガ(メールマガジン)」です。どちらもメールを使ったマーケティング手法ですが、その目的と性質は大きく異なります。
比較項目 | ステップメール | メルマガ(メールマガジン) |
|---|---|---|
目的 | リードナーチャリング(見込み客育成) | 情報提供、関係維持、即時的な販促 |
配信対象 | 特定の行動や属性を持つセグメント | 全配信リスト、または広範なセグメント |
配信タイミング | 個々のユーザーの行動(トリガー)起点 | 企業側(配信者)の任意のタイミング |
配信内容 | 順序立てられた一連のコンテンツ | リアルタイムな情報(新着、コラム、告知) |
配信方式 | 自動配信(シナリオに基づく) | 手動配信(都度作成・設定)または予約配信 |
メルマガが「企業側が伝えたい情報を、任意のタイミングで一斉に送る」ものであるのに対し、ステップメールは「顧客の行動を起点に、顧客の興味に沿った情報を、最適な順序とタイミングで自動的に送る」ものです。
BtoBマーケティングにおいては、この2つを使い分けることが重要です。 例えば、新規リード獲得直後はステップメールで関係性を構築し、その後はメルマガで定期的な情報提供を続ける、といった併用が効果的です。
BtoB企業がステップメールを活用する4つのメリットと注意点
ステップメールの仕組みを理解したところで、次にBtoB企業がこれを活用することで得られる具体的なメリットと、導入時に考慮すべき注意点を解説します。
メリット
- 休眠リードの掘り起こしと商談化率の向上
- マーケティング・営業活動の工数削減
- 顧客セグメントに応じた最適な情報提供
注意点と対策
- シナリオ設計とコンテンツ作成の負荷
メリット1:休眠リードの掘り起こしと商談化率の向上
BtoB企業が抱える大きな課題の一つが、獲得したものの商談に至らず放置されてしまっている「休眠リード」の存在です。ステップメールは、こうしたリードに対して自動的かつ継続的にアプローチできるため、掘り起こしに非常に有効です。
検討期間が長いBtoBにおいて、リード獲得直後はニーズが顕在化していなくても、数か月後に状況が変わることは多々あります。その間、ステップメールで定期的に有益な情報(業界トレンド、活用ノウハウ、成功事例など)を提供し続けることで、顧客が「再度検討しよう」と考えたタイミングを逃さずキャッチし、商談化につなげることができます。
メリット2:マーケティング・営業活動の工数削減
多くのリードに対して、手動で個別にメールを送り、その反応を管理するのは膨大な工数がかかります。特にBtoBでは、展示会、Web、セミナーなどリード獲得経路が多様で、それぞれに適したフォローが必要です。
ステップメールを活用すれば、これらの定型的なフォローアップ業務を自動化できます。一度シナリオとメールコンテンツを設定してしまえば、あとはシステムが自動で配信と管理を行ってくれるのです。
これにより、マーケティング担当者は新たな施策の企画やコンテンツ制作、営業担当者は確度の高いホットリードへの集中対応といった、より付加価値の高い業務にリソースを割くことが可能になります。
メリット3:顧客セグメントに応じた最適な情報提供
BtoBの顧客は、業界、役職、企業規模、抱える課題、検討段階などが多岐にわたります。全員に同じ内容のメールを一斉配信しても、響くメッセージは異なります。
ステップメールでは、リード獲得時の情報(例:ダウンロードした資料の種類、セミナーのテーマ)や、その後の行動履歴(例:閲覧したWebページ)に基づいてセグメントを作成し、セグメントごとに最適化されたシナリオを配信できます。
例えば、「情報収集段階の担当者向け」には基礎知識やトレンド情報を中心に、「比較検討段階の決裁者向け」には導入事例や費用対効果のデータを中心に、といった具合に内容を変えることで、顧客の関心を引きつけ、より深い関係性を構築できます。
注意点と対策:シナリオ設計とコンテンツ作成の負荷
多くのメリットがある一方、ステップメール導入時には注意すべき点もあります。それは、「シナリオ設計」と「メールコンテンツ作成」の負荷です。
効果的なステップメールを運用するには、「どのような顧客に」「どのようなタイミングで」「どのような順番で」「どのような内容の」メールを送るかというシナリオ設計が不可欠です。この設計が曖昧だと、単なるメールの自動配信に終わり、期待したナーチャリング成果は得られません。
また、そのシナリオに沿って配信する複数のメールコンテンツを作成する必要があり、これには一定の工数とノウハウが求められます。
ただし、最初から完璧で複雑なシナリオを目指す必要はありません。まずは「資料ダウンロード後のサンクスメール+3日後の関連事例紹介」といったシンプルなシナリオから始め、運用しながら顧客の反応を見て改善していくことが成功の鍵です。まずは今あるコンテンツを送付することから始め、計画的に送付できるコンテンツを増やしていくことです。
【BtoB向け】ステップメールツールの選び方|MAツールorメール配信ツール
ステップメールを始めるには専用のツールが必要です。主な選択肢として「MAツール」と「メール配信ツール」の2種類があります。どちらが自社に適しているか、選定のポイントを解説します。
【比較表】:MAツールとメール配信ツールの機能・価格・連携性
まずは両者の特徴を比較してみましょう。
比較項目 | MA(マーケティングオートメーション)ツール | メール配信ツール(ステップメール機能付) |
|---|---|---|
主な目的 | リードナーチャリング、スコアリング、営業連携 | メールの一斉配信、ステップメール配信 |
ステップメール機能 | 中級~上級(行動トリガー、シナリオ分岐) | 基本〜中級(登録日起点、単純な分岐など) |
連携性(SFA/CRM) | ◎(顧客情報・行動履歴の双方向連携) | △〜○(連携可能なツールが限定的、またはCSV連携) |
他機能 | リード管理、Web行動トラッキング、スコアリング、LP・フォーム作成など | メール作成・配信管理が中心 |
価格帯 | ※ツールによって差が大きい | 月額数千円〜数万円程度 |
操作性 | 多機能な分、初期設定や操作習熟に時間がかかる傾向※ツールによって差が大きい | 比較的シンプルで始めやすい |
自社に合うのはどっち?目的別ツール選定フローチャート
どちらのツールを選ぶべきか、以下の質問リストを参考に自社の状況をチェックしてみてください。
基本的にはBtoBマーケティング、特にリードナーチャリングを本格的に行い、営業部門との連携を強化して商談化率を最大化したいのであれば、長期的にはMAツールの導入が推奨されます。
【ツール選定のための質問リスト】
- 現在SFAやCRMを導入しており、営業活動と連携させたいか?
- YES → MAツール推奨(既存のSFA/CRMとの連携を強化)
- NO → 質問2へ
- メール配信だけでなく、Webサイト訪問者の行動も分析・活用したいか?
- YES → MAツール推奨(行動トラッキング機能が有効)
- NO → 質問3へ
- 保有リスト(見込み客)の数は多いか?(5,000件以上)
- YES → MAツール推奨(効率的な管理・セグメントが必要)
- NO → 質問4へ
- 将来的に、ステップメール以外のナーチャリング施策(スコアリング、メール以外のシナリオ設計など)も行いたいか?
- YES → 拡張性の高いMAツールを推奨
- NO → メール配信ツールでも十分な可能性あり
- 利用できる予算と運用リソース(人員)は限られているか?
- YES → メール配信ツール、またはシンプルで安価なMAツールを検討
- NO → 機能とサポート体制を重視してMAツールまたは、 メール配信ツールを選定
MAツールでステップメールを配信するメリット
メール配信ツールにステップメールが搭載されていることが、想像がつくと思いますが、MAツールに搭載されているということについて、あまりイメージがつかない方もいるかもしれません。そこで、MAツールでステップメールを搭載するメリットを解説します。
MAツールにおけるステップメールは、単にメールを自動配信するだけにとどまりません。
MAツールが持つ「リード管理機能(顧客情報の一元管理)」「トラッキング機能(Webサイトの閲覧履歴など行動の可視化)」「スコアリング機能(見込み度の点数化)」と連携することで、より高度なナーチャリングを実現できるのです。
例えば、次のような活用が可能です。
- 行動トリガーの高度化
「資料ダウンロード」だけでなく、「料金ページを3回以上閲覧した」「特定の導入事例ページを閲覧した」といった、より見込み度の高い行動をトリガーにステップメールを開始できます。
- シナリオの分岐
ステップメール配信中に、「メール内のAのリンクをクリックした人にはシナリオXを」、「Bのリンクをクリックした人にはシナリオYを」といった形で、顧客の反応に応じて配信内容を自動で最適化できます。
- 営業連携の自動化
シナリオが完了した時点や、特定のメール(例:個別相談の案内)に高い反応を示した時点で、自動的に営業担当者やインサイドセールスに通知し、タイムリーなアプローチを促すことができます。
このように、MAツールでステップメールを配信する場合は、マーケティングプロセス全体の自動化と最適化というところまで踏み込んだ施策を実施可能となります。
CRM/SFA連携の重要性(BtoBマーケティングの必須要件)
BtoBマーケティングにおいてステップメールの効果を最大化する上で、CRM(顧客関係管理)/SFA(営業支援システム)との連携は極めて重要です。
連携ができていない場合、以下のような問題が発生します。
- マーケティング担当者は「メールを送った」ことまでしか分からず、その後の営業アプローチ状況や商談結果が把握できないため、施策が商談につながっているのか、成果が分からない。
- 営業担当者は「最近どんなメールが送られ、顧客がどんな反応(クリック、Web閲覧)をしたか」を知らないまま電話をかけることになり、会話のきっかけを失う。
- すでに営業がアプローチ中の顧客や既存顧客に、マーケティング部門から画一的なステップメールが送られてしまい、顧客に混乱を与える。
MAツールを導入し、SFA/CRMとシームレスにデータ連携させることで、マーケティング部門は営業ステータスに基づいた配信停止やシナリオ変更が可能になり、営業部門は顧客の最新の行動履歴(メール開封、Web閲覧など)をSFA/CRM上で確認しながら、最適なタイミングで最適なトークでアプローチできるようになります。
BtoBで成果を出すステップメールシナリオの作り方【5ステップ】
ツールを選定したら、次はいよいよ、どのようなステップメールを送るのかを設定・配信します。以下の5つのステップに沿って進めましょう。
- 目的(KGI/KPI)の明確化
- ターゲットとトリガーの設定
- カスタマージャーニーに沿った配信シナリオ設計
- メールコンテンツ(件名・本文)の作成
- 配信設定とテスト配信
1.目的(KGI/KPI)の明確化
まずは、そのステップメールシナリオを通じて「何を達成したいのか」を明確にします。
目的が曖昧なままでは、シナリオ設計やコンテンツ作成の軸がぶれてしまいます。
- KGI(重要目標達成指標、最終的なゴール)
例:資料ダウンロード経由の月間商談化数を5件増やす、休眠リードからのアポイント獲得率を3%にする。
- KPI(重要業績評価指標、KGI達成のための中間指標)
例:シナリオの完走率(最後まで配信停止せず読み切った割合)を40%にする、3通目に設置する「導入事例URL」のクリック率を15%にする。
2.ターゲットとトリガーの設定
次に、「誰に」「何をきっかけに」シナリオを開始するかを定義します。ターゲットとトリガーが具体的であるほど、シナリオ設計が明確になります。
ターゲット(ステップメールを送る対象者)
例:『BtoBマーケティング入門』のホワイトペーパーをダウンロードした人、過去1年間にWebサイトへの訪問がない休眠顧客、トライアルに申し込んだが本契約に至っていない人。
トリガー:(シナリオを開始する起点となる行動や条件)
例:フォーム送信完了、特定のWebページ訪問、メールの開封・クリック、特定の日付(トライアル開始7日前など)。
3.カスタマージャーニーに沿った配信シナリオ設計
ターゲットがトリガーとなる行動を起こしてから、最終的なゴール(KGI)に至るまでの「顧客の心理や行動の変化(カスタマージャーニー)」を想像し、それに合わせて配信するメールの「タイミング」「順番」「間隔」「テーマ」を設計します。
【シナリオ設計の例:資料ダウンロード後のフォロー】
- 1通目(直後): お礼と信頼構築(テーマ:ダウンロードのお礼、資料の補足)
- 2通目(3日後): 共感と課題の明確化(テーマ:資料に関連するよくある課題、共感を呼ぶ事例)
- 3通目(7日後): 解決策の提示(テーマ:課題解決のための具体的なノウハウ、自社サービスがどう役立つか)
- 4通目(12日後): 比較・検討の促進(テーマ:商材な導入事例、他社との違い)
- 5通目(20日後): 行動喚起(テーマ:個別相談会、無料デモ、限定オファーの案内)
シナリオ設計のポイントは、配信間隔は短すぎず(しつこい)、長すぎず(忘れられる)ということです。最初は3日〜7日程度の間隔が一般的です。
内容としては、いきなり商材を売り込むのではなく、徐々に顧客の課題解決に寄り添い、信頼関係を築く流れを意識します。
最初から複雑なシナリオを作ろうとすると設計やコンテンツの準備が大変で企画倒れになりかねませんので、最初は3〜5通程度のシンプルなシナリオから始めることをお勧めします。
4.メールコンテンツ(件名・本文)の作成
シナリオの設計図が完成したら、各メールの具体的なコンテンツを作成します。
- 件名
開封率を左右する最も重要な要素です。ターゲットが「自分ごと」と感じ、思わず開きたくなるような具体性とベネフィットを盛り込みます。 例:「【導入事例】〇〇株式会社様が、たった3か月で商談数を2倍にした方法」
- 本文
結論ファーストで簡潔に。専門的な内容でも平易な言葉で説明します。売り込み口調ではなく、あくまで「あなたの課題解決をお手伝いします」というスタンスが重要です。
- CTA(Call To Action: 行動喚起)
各メールで読者にとってほしい「次の行動」を明確に示します。 例:「導入事例の詳細はこちら」「セミナーに申し込む」「個別相談を予約する」)ボタンやリンクは目立たせましょう。
5.配信設定とテスト配信
コンテンツが完成したら、選定したツール(MAまたはメール配信ツール)にシナリオとメール本文を登録します。
ここで絶対に怠ってはいけないのが「テスト配信」です。
必ず自分自身やチームのメンバー宛にテスト配信を行い、以下の点を確認します。
- 設定した日時に、設定した順番通りにメールが届くか?
- 件名や本文に誤字脱字、文字化けはないか?
- 本文中のリンク(CTAリンク、画像リンクなど)は正しく遷移するか?
- 配信停止(オプトアウト)のリンクは正常に機能するか?
- スマートフォンで表示した際のデザイン崩れはないか?
これらの確認を怠ると、顧客からの信頼を失うことになりかねません。
【目的別】そのまま使える!BtoBステップメールのシナリオ例文
ここでは、BtoBでよく使われる4つのシーン別に、ステップメールのシナリオ例文(配信タイミング、件名、本文の要点、CTA)を紹介します。自社の状況に合わせてアレンジしてご活用ください。
- 資料ダウンロード(ホワイトペーパー)後のフォロー
- セミナー・ウェビナー申込~参加後のフォロー
- トライアル・無料デモ利用中のナーチャリング
- 休眠顧客の掘り起こし
例1:資料ダウンロード(ホワイトペーパー)後のフォロー
- 目的:資料を読んだ見込み客を、次のステップ(セミナー参加や個別相談)へ誘導する。
- ターゲット:『〇〇導入ガイド』をダウンロードした人。
通数 | タイミング | 件名(例) | 本文の要点(例) | CTA(例) |
|---|---|---|---|---|
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例2:セミナー・ウェビナー申込~参加後のフォロー
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通数 | タイミング | 件名(例) | 本文の要点(例) | CTA(例) |
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1通目 | 申込直後 | 【申込御礼】『BtoBマーケティング最新トレンド』セミナー | お申し込みありがとうございます。開催日時と視聴URLをお送りします。[日時][URL] 当日は〇〇といった内容をお話しします。 | カレンダーに登録する |
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5通目 | 7日後 | 【個別相談】セミナー内容に関するご質問・ご相談はこちら | セミナー内容について、ご不明点や「自社ならどう活用できるか」といったご相談はありませんか?お気軽にお問い合わせください。 | 個別相談を申し込む |
例3:トライアル・無料デモ利用中のナーチャリング
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通数 | タイミング | 件名(例) | 本文の要点(例) | CTA(例) |
|---|---|---|---|---|
1通目 | 申込直後 | 【ferret One】無料トライアルへようこそ! | トライアル登録ありがとうございます!まずはログインして、最初の設定(〇〇)を行ってみましょう。 | 今すぐログインする |
2通目 | 2日後 | 【活用術】トライアル中に試してほしい「No.1便利機能」とは? | ferret Oneで最も多くのお客様に喜ばれている「〇〇機能」(例:ノーコードLP作成)の使い方をご紹介します。驚くほど簡単に... | 使い方ガイドを見る |
3通目 | 5日後 | トライアルでお困りごとはありませんか?サポート窓口のご案内 | トライアルも中盤ですが、操作方法などご不明点はございませんか?弊社では手厚いサポート体制をご用意しています。 | サポートページを見る |
4通目 | 10日後 | 【トライアル終了まであと4日】導入企業様の活用事例 | 多くの企業様がferret Oneをこのように活用しています。[事例URL] トライアル期間中に、ぜひ〇〇機能もお試しください。 | 導入事例を見る |
5通目 | 14日後 | 【本日終了】ferret One無料トライアルありがとうございました | トライアル期間は本日で終了となります。このまま本契約をご希望の場合は、こちらからお手続きください。ご不明点は... | 本契約に進む / 問い合わせる |
例文4:休眠顧客の掘り起こし
- 目的:長期間接点のない休眠リードの関心を再び喚起し、再検討を促す。
- ターゲット:過去1年間、メール開封やWeb訪問がないリード。
通数 | タイミング | 件名(例) | 本文の要点(例) | CTA(例) |
|---|---|---|---|---|
1通目 | 開始日 | 【202X年最新版】BtoBマーケティング業界動向レポート | ご無沙汰しております。皆様のお役に立つ最新情報として、『BtoBマーケティング業界動向レポート』を作成しました。 | 最新レポートをダウンロードする |
2通目 | 10日後 | (未開封者へ件名変更)お見逃しなく:BtoBマーケ最新レポート | (1通目とほぼ同内容だが、なぜこのメールを送っているかの理由を添える)以前ご登録いただいた皆様へ、有益な情報として... | 最新レポートをダウンロードする |
3通目 | 20日後 | 貴社のマーケティング活動は「効率化」できていますか? | 多くの企業が「リソース不足」に悩んでいます。もし貴社も同様の課題をお持ちなら、この「〇〇自動化ガイド」が役立つかもしれません。 | 課題解決ガイドを見る |
4通目 | 30日後 | 【配信停止のご確認】今後の情報提供について | もし弊社からの情報提供がご不要の場合は、お手数ですが以下のリンクから配信停止手続きをお願いいたします。 | 配信停止はこちら |
休眠掘り起こしでは、いきなり商談を狙うのではなく、まずは「有益な情報提供」によって再び関心を持ってもらうことが重要です。また、反応がなければ配信停止(オプトアウト)を促し、リストをクリーンに保つことも必要です。
ステップメール運用で失敗しないための3つの鍵
ステップメールは設定すれば終わり、ではありません。むしろ設定してからがスタートです。運用で失敗しないために、BtoBマーケターが押さえておくべき3つの鍵を解説します。
- 「送りっぱなし」にせず、効果測定をする
- マーケと営業が連携する体制を作る
- 特定電子メール法とオプトアウトの徹底
「送りっぱなし」にせず、効果測定をする
ステップメール最大の失敗パターンは、一度シナリオを設定したきり、成果を計測せず「送りっぱなし」にしてしまうことです。
市場環境や顧客のニーズは常に変化しています。数年前に作ったシナリオやメールコンテンツが、今も響くとは限りません。反応(開封・クリック)が悪いメールを送り続けることは、商談につながらないだけでなく、顧客に「しつこい」「無関係なメールだ」という印象を与え、配信停止(オプトアウト)率の上昇や、企業ブランドの毀損につながるリスクさえあります。
自動化できるからこそ、定期的な見直しと改善が不可欠です。
BtoBのステップメール運用で特に注視すべきKPIである次の3つの指標を確認して、効果測定の上、改善を続けていきましょう。
開封率・クリック率
基本中の基本ですが、重要です。開封率が低い場合は「件名」や「配信タイミング」に問題がある可能性があります。クリック率が低い場合は「本文の内容」や「CTAの魅力」を見直す必要があります。
シナリオ完走率(または配信停止率)
「全5通のシナリオのうち、何割の人が最後まで(または商談化するまで)読み続けてくれたか」、「逆に途中で配信停止した割合はどれくらいか」を見ます。 配信停止率が特定のメールで急に高まる場合、そのメールの内容がターゲットに合っていないか、売り込みが強すぎる可能性があります。
商談化率(MQL転換率):
BtoBにおいて最も重要な指標です。 ステップメール経由で、どれだけ多くのリードが「商談化(MQL: Marketing Qualified Lead)」したか。メール単体の反応が良くても、最終目的である商談につながっていなければ意味がありません。商談化率は、SFA/CRMを連携させ、ステップメール経由での商談発生を正確にトラッキングすることが求められます。
マーケと営業が連携する体制を作る
マーケティング部門と営業(インサイドセールス)部門が連携する体制作りましょう。この連携がスムーズであるほど、商談化率は向上します。
- マーケ部門:シナリオを設計・改善する役割
- 営業・IS部門:ステップメールによって熱量が高まった(例:料金ページのURLをクリックした、シナリオを完走した)リードを検知し、すかさず電話などでアプローチする役割
そして、最低でも四半期(3か月)に1度は、シナリオごとに上記のKPIをレビューする場を設けましょう。成果が芳しくない部分は、仮説を立てて改善します。例えば、「3通目の件名を変えたら開封率は上がるか?(A/Bテスト)」「5通目のCTAを『個別相談』から『導入事例集DL』に変えたらクリック率は上がるか?」といったテストを繰り返し、シナリオを最適化していきます。
特定電子メール法とオプトアウトの徹底
ステップメールも「特定電子メール法」の対象となります。以下の点を必ず遵守してください。
オプトインの取得
原則として、事前にメール配信の同意(オプトイン)を得ている相手にのみ配信できます。(※名刺交換など一定の条件を満たせばオプトインとみなされる場合もありますが、確認が必要です)
送信者情報の明記
メールの本文中に、送信者(企業名、住所、連絡先)を必ず明記します。
オプトアウト(配信停止)導線の確保
顧客がいつでも簡単に配信停止できる方法(例:配信停止フォームへのリンク)を、メール本文中の分かりやすい場所に必ず記載します。通常はフッター煮つけられうことが多いです。配信停止の依頼を受けたら、速やかに配信を停止しなければなりません。
これらのルールを守らないと、法律違反となるだけでなく、顧客からの信頼を決定的に失うことになります。
まとめ:ステップメール導入でメールナーチャリングを自動化しよう
ステップメールの導入・改善は、手動でのフォローに限界を感じている、あるいは休眠リードの多さに悩んでいるBtoBマーケターにとって、マーケティング活動を効率化し、成果を最大化するための1つの解決策となります。
まずは、最もインパクトの大きい「資料ダウンロード後」や「セミナー参加後」など、シンプルなステップメールから始めてみませんか?その第一歩として、自社の目的や体制に合ったツールを選定することが成功の鍵となります。
もしも「MAツールを活用して、顧客の行動に基づいた高度なナーチャリングを実現したい、しかし操作が複雑だったりコストがかかりすぎるのは避けたい」とお考えの場合、当社のferret One for MAをご検討ください。機能性と使いやすさの両方を備えた、BtoBマーケター向けのMAツールです。







